住宅ローンを組んでマイホームを買うという方が多いと思いますが。
いじわるな言い方をすると、住宅よりも高いのが住宅ローン(金利分)です。
今回は大きな買い物の一つに挙げられる住宅ローンについて、フラット35という商品
を知っておいてください。というお話です。
まずはフラット35の特徴ですが、
・フラット35は全期間固定金利の住宅ローンです
もしかすると、フラット35のCMをご見られたことがあるかもしれません。
借入期間は金利が変わらない安心がキャッチコピーです。
全期間固定金利はフラット35の最大のメリットです。
なぜなら、経済が大きく変わったとしても、借りた時の金利が最後まで同じだからです。
一般的には景気が良くなると、預金金利と借入金利は上昇するのが当然です。
しかし日本経済の不況が長期間続いている現状では、史上空前の低金利時代と言えますので、
全期間固定金利も低金利になっておりますので、ローンを組むチャンスと言えます。
住宅ローンに代表される商品の多くは、銀行などが提供する変動金利の商品です。
変動金利は固定金利と比較すると金利が安いのが特徴ですが、
もし景気が良くなると、毎月の支払いに影響及ぼす借入金利も上昇するので注意が必要です。
・適合検査に合格した物件しか適用されません
フラット35の融資を利用するためには、フラット35適合証明書(以下適合証明)という書類を
取得しなければいけません。
適合証明技術者(建築士の方が多い)に家の検査を依頼し、一定の基準を満たす物件でないと融資
が利用できないという仕組みです。
つまり違法建築の疑いがある物件は利用できません。
通常の住宅購入の流れよりも、余分な手間と費用がかかりますし、万が一に適合証明書が得られ
ない物件だった場合はそれまで進めてきた取引が無駄になることもある為、仕組の問題で、積極的
取り組まない不動産会社もあります。このめんどくさい仕組みも、逆に考えると第3者による検査
が入るということは、購入者にとっては安心なのかもしれません。
■なぜ住宅購入でフラット35がオススメか?
住宅購入でフラット35をおススメできる理由は、住宅を購入する際には、住宅ローンについて
十分に理解して検討する時間的余裕がないからです。
ローンの勉強と検討している間に、良い物件は売れてしまうからです。
なので、ついつい毎月の返済額を優先してしまい、変動金利を選んでしまいがちです。
2021年8月のフラット35の金利(返済期間21年以上)は1.08%ですが、
10年前の2011年8月の金利は2.35%でした。
十分、低金利になっているフラット35を選択してリスク回避しておいて、落ち着いた頃に
良く吟味して、フラット35から一般の住宅ローン(変動金利)への借換えを行うという選択肢も
良いかと思います。
ちなみに、金利の変動は固定金利から上昇するため、
固定金利から変動金利への借り換えはメンタル的に容易ですが、変更金利から固定金利への
借り換えは勇気が必要です。
なので、とりあえずフラット35という合言葉で選択するのも悪くない判断かと思います。
最後にひとつ、知っておいて頂きたいことがあります。
前述で、今は史上空前の低金利と言いましたが、この低金利は政府による政策によるものです。
生まれた時から不況が当たり前の世代も多くなってきましたので、今の低金利が通常かのように
空気があり誤解が生まれるかもしれませんが、今の低金利は史上空前のイレギュラーな状態だ!
という事です。
大きいお金を借りる、住宅購入だけを考えればずっっっと低金利が継続すれば嬉しいのですが、
金利を正常な状態に戻すのもトータルでは重要な経済対策です。
つまりは、近い将来には金利が上がるモノだという判断の方が、現実的で、住宅ローンの金利は
上がる前提で検討した方が良いと思います。
ぜひ無理のない資金計画の検討をオススメします。