不動産の特性を知っておくことが大切
まずはこちらのグラフをご覧ください。
これは日本の寸築住宅の価格が築年数に合わせて落ち着いていくグラフになります。
関東、関西、北海道に沖縄、どこでも同じカーブを描きます。
昭和40年~50年代は上昇カーブだったのですが、バブル以降はずっと下降カーブを描いています。
ここで着目してほしいことが2つあります。
ひとつは、新築住宅は必ず価格が下がるということです。
これは、ほぼ100%の確率です。
しかも、住んだ瞬間に、次の日から2~3割も下がるのです。
もうひとつは、戸建てもマンションも同じ動きをするのですが、築15年から20年ぐらいにかけてカーブがゆるくなり、築22年以降は下降しなくなってくるという特徴です。
これは日本の不動産の特徴で、建物の価値が古くなるにつれて落ちていくからです。
戸建ての場合の方が分かりやすいのですが、簡単に言うと、築20年ぐらいで建物の価値がゼロになり、土地の値段だけになるということです。
土地の価格はそんなに変動しないので、下落しなくなるということになります。
つまり、家を耐久消費財という見方だけでなく、資産として見ることが必要な時代になっていることを知ってほしいのです。
では、、グラフのどこで買うのが資産として見た場合、お得になるでしょう?
ヒントは、
「新築住宅は、必ずすぐに2.3割の価値が下がる」
「ある程度築年数の経った中古住宅は価値が下がらない」
という特性です。
これは、日本の住宅の価値(建物の価値)が下がっているというのが現実ともいうことができます。
確かに、昭和40年代や50年代は立てれば売れる時代で、質の悪い建物もたくさんありました。
当時は20年経ったら建て替えるつもりで、長く住めるような建物を建てていないケースが多いのです。
しかし、昭和の終わりや平成に入ってからの建物は建築基準法も変わり、いくつかの大きな地震を経験したことにより、質の高い建物に変化しています。
それにもかかわらず、金融機関や不動産業者、購入する側の意識はまだ昔の感覚を引きずっており、築22年で木造の建物の価値は0になるとの査定基準が生きているのです。
ここにチャンスがあります。
簡単に言うと、建物がほぼタダで手に入る物件があるということです。
基本構造がしっかりとした建物を買って、古くなった設備や内装をリフォームすれば、お得に快適な家が手に入ります。