賃貸住宅のメリットとデメリットのコラムでも触れましたが
高齢になってからの賃貸住宅への転居は容易ではありません。
会社の定年を迎えた後、嘱託やアルバイトなどで生計を立てられる方もいらっしゃいますが
一般的には年金の収入に頼ることになります。
月々10万円の家賃が発生しているとなると、年間で120万円
65歳で定年を迎えた後、90歳まで生きるとすれば
25年間ですから、単純計算で3,000万円ほど住居費で必要となります。
そうすると賃料を抑える必要が出てきたり
バリアフリーに対応できる様、1F部分が広い家が必要になったりと
転居を検討しなければならない状況に見舞われることも少なくはありません。
では、何故高齢になってからの賃貸住宅への転居が容易でないのか
オーナー側の目線に立てば以下のような懸念事項があるからです。
①健康面の不安
高齢者は若い方と比べ、病気や事故のリスクも上がります。
万が一室内でお亡くなりになられた場合、発見が遅れる可能性もあります。
ハウスクリーニングやその他の対処なども大変ですし
その後の賃料も引き下げを検討しなければなりません。
②家賃回収の不安
前述の通り定年後の収入源は一般的には年金です。
そこから住居費+生活費も工面しなければなりませんので
やりくりが難しくなり家賃滞納となる恐れがあります。
③保証人がつかない不安
働き盛りのご家族が居れば安心ですが、
単身であったり親族とのお付き合いがなかったりなどそもそも保証人がいない場合や
保証人がいたとしても、兄弟など同様に高齢である場合
健康面でのリスクがあると判断されることがある為、審査が通らない可能性が生まれます。
若いころは賃貸住宅がライフスタイルに合っていたとしても
定年後のことを考えると少し不安になります。。。
定年後25年間で3,000万円住居費として必要となるなら
働けるうちに資産となるマイホームを購入し、
老後はローンを払い終わったおうちでゆっくりと過ごすのもいいですね!